フォントの世界も調べてみると奥が深くて本を買いました。
Amazon.co.jp: となりのヘルベチカ eBook : 芦谷國一, 山本政幸: 本
欧文フォントを個性豊かに擬人化した本で漫画になっているのでフォントのイメージがつかみやすいです。
欧文フォントについて歴史や種類や分類など全く知らなかったのですが、フォントって歴史があるんですね。
セルフ(ローマン体)とサンセルフ体
font-family: "Helvetica Neue", "Helvetica", "游ゴシック体", "YuGothic", "Hiragino Sans", "Hiragino Kaku Gothic ProN", "Arial", "游ゴシック Medium", "Yu Gothic Medium", "游ゴシック", "Yu Gothic", "Meiryo", sans-serif;
CSSでフォントファミリーを設定するときに一番最後にいつもついているサンセルフ。
サンセルフって何なんだろうと思っていたのですが、この本を読んでわかりました。
アルファベットの文字にとげみたいな飾りがついているのがセルフ体(ローマン体)、ついていないのがサンセルフ体。
そして、ロジック体のフォントファミリーを設定するときに最後にいつも sans-serf
がついているのは端末にフォントが入っていない場合はシステムのサンセルフ体を使うようにするためなんですね。
Helvetica(ヘルベチカ) と Arial(アリアル)
フォントファミリーを設定していると、欧文フォントでよく設定されているのが Helvetica(ヘルベチカ) と Arial(アリアル) です。
Helvetica は本のタイトルにもなっていますが、サンセルフ体の代表的なフォントで Macにデフォルトで入っているフォントです。
書籍には『無味無臭』と書いてありましたが、シンプルで特徴がああまりないフォントですが、視認性が高くいろんなところで利用されている汎用性の高いフォント。
Helvetica は Windows には入っていないので、 Helvetica の代替えフォントとして利用されているのが Arial です。
欧文フォントでサンセルフ体を設定するときはたいていこの2つを見かけることが多いので覚えておくといいかもしれないですね。
Helvetica にも歴史があり、Helvetica の改良版が Helvetica Neue。さらに Apple が可読性などを改良したのがSan franciscoというフォントで、OSのデバイスフォントとして利用されています。
コード用のフォント
pre.code { font-family: Monaco,Consolas,Courier New,Courier,monospace,sans-serif; }
pre
やcode
はコード用のフォントを設定することが多いです。
コード用のフォントは、「1」と「l(エルの小文字)」など区別の付きにくい文字がわかりやすいフォントのなっています。
「Monaco」はアップルの創業者のスティーブジョブズが気に入っていたフォントでOSXに入っているそうです。
游ゴシック体もiPadとかiPhoneに入れてほしい。
関連記事: 游ゴシック体がWindowsで擦れる時のフォントファミリーの設定方法 - monoのメモ帳
わたしが好きなフォント
Optima
Godiva のロゴで有名な Optima(オプティマ)。
オプティマは、「セルフのないローマン体」と言われるように古典的で美しいプロポーションを持ち、温かみのあるヒューマニスト・サンセルフに分類されます。
とあるように、サンセルフなのに、優雅さがあって素敵。
作者はへルマン・ツァップ。
化粧品や女性誌やブランドのロゴに使われることが多いフォントなのですが、Windows で代替えフォントがないんです。
せっかく素敵なフォントなのに。
TRAJAN(トレイジャン)
トレイジャンは、アドビ社のキャロル・トゥオンブリーが古代ローマのトラヤヌス帝碑文(113年)をもとにデザインした書体。
ブルガリのロゴやタイタニックの映画のタイトルなどに利用されています。
ブルガリ「BVLGARI」のロゴが 「U」ではなく「V」と表現されているのは、昔は「U」や「W」がなくすべて「V」で表現していたことから歴史があることを表現するために「V」と表記しているのだとか。
古代ローマのトラヤヌス帝碑文(113年)では、アルファベットの24文字中19文字が確認できたそうで、それを元に作られたフォントですが、すでにアルファベットってこの頃にはほぼ形が完成されているんですね。
欧文フォントの歴史を感じさせてくれるフォントです。
余談
うちの子供に漫画だから読みやすいし、読んでみたら?と 「となりのヘルベチカ」を薦めてみたら
「馬も擬人化して、フォントまで擬人化して、日本ってどこに行くのだろう」
と言っていました。子供の感性って面白いですね。